糖尿病網膜症

糖尿病網膜症による失明を防ぐためには、眼科での早期発見がとても大切です

糖尿病の影響は網膜(カメラでいうフィルムに当たる部分)に現れ、「糖尿病網膜症」と呼ばれます。病初期には、無症状の場合が多いのがこの病気における要注意なところです。
糖尿病網膜症による失明を防ぐためには、眼科での早期発見がとても大切です。糖尿病を罹患してからの期間が長い方や、血糖値のコントロールが悪い方では、糖尿病網膜症の発症リスクがより高まります。

糖尿病網膜症に対しては「治療すべき適切なタイミングを逃さない」ことが重要です。例えば、無症状の時点でも、糖尿病網膜症が進行しているケースがあります。網膜光凝固(レーザー治療)が必要となる場合があります。病気の勢いを抑え、将来的な失明を予防することが目標となります。糖尿病を指摘されている方の中で、「かすむ」、「見えにくい」などの症状がすでに出ている場合は、糖尿病網膜症がすでに進行しているケースがあります(以下の4つの病態)。

  1. 網膜剥離(網膜が引っ張られて剥がれる)
  2. 硝子体出血(眼の中にあるゼリー状の組織(硝子体)に出血をおこす)
  3. 血管新生緑内障(眼圧が上がり、視神経が障害される)
  4. 糖尿病黄斑浮腫(網膜の中心部の「黄斑」に水がたまることにより歪みなどが生じる)

黄斑浮腫の診断には「光干渉断層計(OCT)」という画像検査器機が有用です。当院では短時間かつ、患者様の眼に負担をかけることなくこの検査ができます。
糖尿病黄斑浮腫の治療の選択肢として、「抗血管内皮増殖因子(VEGF)製剤の硝子体注射」があります。点眼麻酔をしてから、直接眼内に薬剤を注射する治療です。当院では手術室内のクリーンな環境でこの治療を受けることができます。内科で糖尿病を指摘されている方、健康診断で血糖値の異常がある方はぜひ一度ご相談ください。

⭕️抗VEGF製剤硝子体注射はこちらから