目の中には水晶体という組織があります。これはカメラでいうとレンズに当たる部分です。この水晶体が濁る病気が白内障です。
若いうちは、水晶体は透明でみずみずしい組織ですが、年齢を重ねると徐々に混濁が生じ、硬い組織に変化していきます。したがって、白内障の主な原因は加齢です。加齢により混濁は進行していきます。

初期白内障の症状

• なんとなくピントが合いにくい
• 光をまぶしく感じる
• 片目だけで見るとダブってみえる
• 裸眼で手元が見やすくなった（老眼鏡がいらなくなった）

進行した白内障の症状

• 眼鏡を合わせても物が見えにくい
• 視界がかすんで見えにくい

上記が代表的な白内障の症状です。
加齢により進行する病気であるため、中高年の方には必ず白内障が生じてきます。

白内障の治療

軽度の白内障のうちは、点眼薬で進行を遅らせながら様子をみます。進行した白内障に対しては、手術による治療を検討することになります。白内障（混濁した水晶体）を手術により取り除き、代わりに透明な眼内レンズを挿入する手術です。
手術に踏み切るタイミングには明確な基準はありません。

• かすみにより日常生活に支障がでてきた
• 運転がしにくくなった、運転免許更新に支障がある（眼鏡を合わせても視力が0.7に届かない）

これらの場合は手術を積極的に検討することになります。
当院では白内障手術を無理に強いることはありません。ただし、手術を先延ばしにしたがために白内障が進行しすぎてしまい、安全に手術ができるタイミングを逸してしまう場合があるため注意が必要です。
診察の際、視力や病状（白内障の程度）や個別のリスク等について詳しくご説明します。手術のメリット、デメリットをきちんと把握されたうえで、手術するタイミングをご相談していきましょう。

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