飛蚊症

視界にチラチラと虫や糸くずのようなものが見える症状が出たら眼科で診察を

視界にチラチラと虫や糸くずのようなものが見える症状の総称を飛蚊症といいます。
以下の2つに大別されます。

①生理的飛蚊症(病的でない飛蚊症)
病的な原因がない飛蚊症のことです。
目の中にある透明なゼリー状の組織(硝子体)に病気とはいえないような細かな濁りがあることにより生じます。加齢により硝子体が収縮(後部硝子体剥離)するための症状の場合もあります。通常は治療の必要はありませんが、本当に生理的飛蚊症なのかを正確に診断する(病的飛蚊症の可能性を除外する)必要があります。
②病的な原因がある飛蚊症
網膜裂孔(網膜の穴)、網膜剥離、眼炎症(ぶどう膜炎)、硝子体出血(眼の中にあるゼリー状の組織における出血)などにより生じる飛蚊症です。これらの病気に伴う飛蚊症の場合、緊急性をもって治療しないと失明につながる場合もあるため注意が必要です。
当院に飛蚊症の症状でいらした方には、上記①と②のどちらの状態であるかを正確に診断し、病状と方針について詳しくご説明します。

※飛蚊症の原因について、正確な診断をするために、瞳孔を開く(散瞳)ための点眼をし、30分以上経過してからの散瞳検査(眼底検査)を行う必要があります。散瞳すると4〜5時間は見えにくくなるため、ご自身の運転での来院は避けてください。